俳句集

  1. 俳句を時々詠んで・・
  2. 最新2023年度俳句
  3. 最新の画像俳句は此処から
  4. 俳句の概略
          1. 俳号
  5. 春歳時記
      1. 春季
  6. 夏歳時記
      1. 夏季
  7. 秋歳時記
      1. 秋季
  8. 冬歳時記
      1. 冬季
  9. 春季語
      1. 春季
  10. 夏季語
      1. 夏季
  11. 秋季語
      1. 秋季
  12. 冬季語
      1. 冬季
  13. 俳句メモ
          1. ■何故俳句をするのか
          2. ■季語を詠む 季語とは「季節」を表す言葉
          3. ■俳句に揃えると便利なものとして
          4. ■俳号をつける
          5. ■俳句の世界に浸る
          6. ■その他備考として
  14. 2014年度俳句
    1. 2014年1月
  15. 2013年度俳句
    1. 2013年1月
    2. 2013年2月
    3. 2013年3月
    4. 2013年4月
    5. 2013年5月と6月
    6. 2013年7月
    7. 2013年8月
    8. 2013年9月
    9. 2013年10月
    10. 2013年11月
    11. 2013年12月
  16. 2012年度俳句
    1. 2012年10月~11月
    2. 2012年8月~10月
  17. 2011年度俳句
    1. 2011年度分(4件)
  18. 2009年度俳句
    1. 2009年8月
    2. 2009年1月・4月・5月・6月
      1. 睦月
      2. 卯月
      3. 皐月
      4. 水無月
  19. 2008年度俳句
    1. 2008年2月(如月)5月(皐月)
  20. 2007年度俳句
    1. 2007年11&12(霜月)(師走)
    2. 2007年10月(水無月)
    3. 2007年9月(長月)
    4. 2007年7・8月(文月・葉月)
    5. 2007年6月(水無月)
    6. 2007年5月(皐月)
    7. 2007年4月(卯月)
    8. 2007年3月(弥生)
    9. 2007年2月(如月)
    10. 2007年1月(睦月)
  21. 2006年度俳句
    1. 2006年12月(師走)
    2. 2006年11月(霜月)
    3. 2006年10月(神無月)
    4. 2006年9月(長月)
    5. 2006年8月(葉月)
    6. 2006年7月(文月)
    7. 2006年6月(水無月)
    8. 2006年5月(皐月)
    9. 2006年4月(卯月)
    10. 2006 3月(弥生)
    11. 2006年2月(如月)
    12. 2006年1月(睦月)
  22. 2005年度俳句
    1. 2005年12月(師走)
    2. 2005年11月(霜月)
    3. 2005年10月(神無月)
    4. 2005年9月(長月)
    5. 2005年8月(葉月)
    6. 2005年7月(文月・七夕月)
    7. 2005年6月(水無月)
    8. 2005年5月(皐月)
  23. 2004年度俳句
    1. 2004年12月(師走)
    2. 2004年11月(霜月)
    3. 2004年10月(神無月)
    4. 2004年9月(長月)
    5. 2004年8月(葉月)
    6. 2004年7月(文月)
    7. 2004年6月(水無月)
    8. 2004年5月(皐月)
    9. 2004年4月(卯月)
    10. 2004年3月(弥生)
    11. 2004年 2月(如月)
    12. 2004年1月(睦月)
  24. 2003年度俳句
    1. 2003年12月(師走)
    2. 2003年11月(霜月)
    3. 2003年9月~10月(長月・神無月)
    4. 2003年1月(睦月)
  25. 2002年度俳句
    1. 2002年 10月~12月(神無月~師走)
    2. 2002年 7月~9月(文月~長月)

俳句を時々詠んで・・

最近はツイッターで俳句をつぶやき
此方に保存してるほうが多くなりました。
あっちもこっちもと云うわけには行かないけれど、ぼちぼち気長に、
のんびりと詠んで行きます。

 森羅万象 春夏秋冬 花鳥風月 季(とき)を感じ
 万葉 和歌 俳句 を楽しみ(あじわい)留める 

最新2023年度俳句

令和五年卯 仲冬期 新規投稿  

最新の画像俳句は此処から

こちらのページは、画像タイプにまとめてあります。

画像俳句集
俳句を画像にまとめてみました。少し手間がかかりますが、俳句の...

俳句の概略

俳句ページは、松尾芭蕉翁生誕360年記念前後の年から始めました。
俳句といっても、まだまだ俄仕込みの初心者です。其れゆえ俳句ルール等から外れたりしてますが 5・7・5の凝縮した17文字言葉 が何故か妙に心に神々しさというべきなのか、清清しさというべきか、気に留めていると実に言葉の奥深さを感じるものです。とりあえず「俳句メモ」として詠ってます。季語も時折添えてみたりしてます 。我が国の風土に適したこの俳句を一人でも多くの方々に「親しんでいただければ」と思い、拙い句ですがページに認め(したため)ました。

俳号
明海

俳号は心境の変化とともに、経年すると改名したい意向を踏まえて、
明海(メイカイ)と改めました。
『衡山毛筆フォントOTF』書体採用しています。

初心者ですがどうぞ宜しく御指導御鞭撻のほど願います。

春歳時記

春季

苗代や山陽新聞敷きをりぬ(石川 妙)

何処までも送ってくれぬ春の月(飛鳥りら)

あれ雪といふまに消えて涅槃雪(辻 桃子)

角落ちてはづかしげなり山の鹿(小林一茶)

夏歳時記

夏季

青桐や声かへしくる丸天井(辻桃子)

余花に逢ふ再び逢ひしひとのごと(高浜虚子)

陶枕に反論するもばかばかしい(湯浅洋子)

秋歳時記

秋季

行く秋の鐘つき料を取りに来る(正岡子規)

能すみし面の哀へ暮れの秋(高浜虚子)

文月や六日も常の夜には似ず(芭蕉)

ボヘミアングラスの百に秋の日が(かたぎり夏実)

名月や畳の上に松の陰(榎本其角)

冬歳時記

冬季

冬帝先づ日をなげかけて駒ケ岳(高浜虚子)

四斗樽に三人おろひお野菜洗い(本間のぎく)

鈴なりの金柑よけて普請かな(西村より)

春季語

春季

  • 雲雀 陽炎 鶯餅 梅が香 八十八夜
  • 幻鳥 松露 白木蓮 田起こし
  • ちりめん雑魚 躑躅 燕流し雛 茶畑 彼岸
  • ペンペン草 都忘れ 蕨 勿忘草
  • 夜桜 藤の花 花見月 菫 清明

夏季語

夏季

  • 父の日 祇園祭 パリ祭 茅の輪
  • 川開き ヨシキリ 翡翠(かわせみ) 海鵜 尺取虫
  • 牡丹 青蔦 蕗 筍 麦 トマト 鮎
  • なす ソラマメ 瓜 木イチゴ 杏
  • 李 琵琶 すずらん 花菖蒲

秋季語

秋季

  • 楓 オリーブの実 カシオペア 青瓢 秋景色
  • 藍の花 磯菊 秋祭り 天の川 秋の星 苺根分け
  • 朝霧草 小豆 稲刈り 居待月 薄椛 枝豆柿紅葉
  • 南瓜 菊酒 栗飯 コスモス サフラン 秋思
  • 上弦の月 芒 晩

冬季語

冬季

  • 寒蘭 寒椿 芭蕉 浮寝鳥 鬼火 神楽
  • 寒稽古 北風 きりたんぽ 玄冬 木枯らし
  • 霜降月 蕎麦湯 大根 足袋 暖炉 白菜
  • 防寒帽 蜜柑 雪遊び 湯豆腐 千歳飴 冬芽 鍋焼き

俳句メモ

■何故俳句をするのか

自己を表現する楽しみや喜びを感じて生きること。日々の生活の何気ない事柄でふと思い感動することを、短い文章に記し人に自分の楽しい思いを伝えることが出来るからです。俳句の楽しみ方は 『季節を感じ、聞くこと見ること触れること感じることなどの喜び』を俳句を通して楽しむ「季語」を学び言葉の中にさりげなく自然に溶け込む言葉を表現する。ただ眺めているだけの山々もちょっと心の受け止め方を変えると俳句の世界が楽しめる。俳句は誰でも簡単に始められる。 あれこれ考えず感じたこと、思ったこと、見たことを ”5・7・5定型” に当てはめて作ることから始める。慣れてくると「季語」を入れて見るのもまた一味違います。俳句つくりの基本 有季定型が最も基本「5.7.5.」「季語」の2種が必ず入る。句切れは 5-上五(うえご) 7-中七(なかひち) 5-下五(しもご)といいます。

■季語を詠む 季語とは「季節」を表す言葉

春の季語・夏の季語・秋の季語・冬の季語の種類があります季語のイメージとして 新年・節分・雛祭り・卒業・若葉・七夕・桃・桜・花見・海水浴・御盆・菊の花・雪・・∞

■俳句に揃えると便利なものとして

メモ帳・句帖・短冊・大学用ノート・使い古したカレンダーの裏白紙・国語辞典・俳句古語辞典・季語辞典・川柳事典・暦本・歳時記本・万年筆・ボールペン・毛筆・鉛筆・事典も最近は「電子事典」が便利です。

■俳号をつける

「一句作ったらもう俳人」と高浜虚子も言っている様に、初心者も必ず「俳号」を作ること俳号をつける習慣は”俳句諧”が出来たときから遡ります。何の気兼ねも要りません。自分の好きな名前現在流に言えば、ペンネーム風もいいかもしれない。但し、あまり凝りすぎて、または難しかったり、読みづらい呼び名は避けること。ちなみに、わたしの俳号は「明海」(メイカイ)と付けてます。(※2022年初月に経年の心境の変化により改名しました)

■俳句の世界に浸る

春夏秋冬・・夏炉冬扇の遊びの世界 忙しい現在だからこそ、せめて気持ちの上で「浮世を捨てて見る空間」俳号を使って別の人格となって、純粋に創作活動の世界を楽しむこと。

■その他備考として

俳句を随想風やメモ代わり風に付けてみるのも良いです。歳時記を手元に何時も置いて手放さないこと俳句は詠み続けることが大切です、そして俳句集などを読んでみる事も大事です(自分の俳句・他人の俳句)俳句は短歌の「上の句」が発展したものなので、短歌集も時には閲覧するのも知識としても大変参考になります。

俳句集(1)2007年~2014年

2014年度俳句

2014年1月

朝早く香り湯気たつお味噌汁
粉雪よ何故に楽しく舞うのやろ
ザッザッと履物新たに霜柱
綿雪も窓辺に泊り移り行く
思いこめ晴れの姿に八拍手
陽がのぼり日々感謝淑気かな

2013年度俳句

2013年1月

初春や明けて年の快さ

2013年2月

彼方此方で子供心の節分会(せつぶんえ)
豆まきも 処変われば 福は内
朝早く延べ羽戯れ小鳥たち
朧月(おぼろづき)飛来汚染のチャイナかな
矢を放ち吉祥占う笑顔かな
頬赤く八日恵比寿の福娘
気を抜けぬ 山の大地に 雪時雨(ゆきしぐれ)

2013年3月

表明け(おもてあけ)河津桜(かわづざくら)のご満悦
すくすくと笑顔豊かに花苺
菜の花に蜜獲り蜂の月初め
庭隅に気配放てむめの花(梅の花)
何時もよりややに小さめ黄水仙(きずいせん)
猫達も 陽元(ひのもと)集い 日向ぼっこ
なにげなく誘われ行くは餅拾い
いさみずき控えめ姿優美かな
有り難く甘酒のみたる雛祭り

2013年4月

息絶えて蛇の子供の哀れかな
灰汁抜きて胡麻あえひたしほうれん草
悠々と天に向かって葱坊主
菜の花の香し魅せて蜜集め

2013年5月と6月

晴れて後水の季節に鯉跳ねる (6/10)
雨音よ心に映る遍路かな (5/29)
梅雨に淡い花咲くうまし(美し)かな (5/29)
ジャンプして家の明かりに蛙かな (5/28)
見上げれば虚空のこころ光観る (5/28)
冷やかくもはだし歩きの浮き心 (5/26)
奥しまいひっぱりからくり夏衣 (5/26)
青空も広き味方ぞ鯉のぼり
皇月に夜空眺めの菖蒲かな
群がりて片栗の花見事かな

2013年7月

木陰にて動ぜぬ猫が涼をとる
夕涼み蜩鳴けば味かわる
水切りて小鉢につつむ冷奴
雨露にしのぐ軒下夏ツバメ
星眺め独り楽しむ露天風呂

2013年8月

打ち水も暑さしのぎの駒一つ
浮世にも連なる川の夏の星
晩生咲く初々しくも南瓜花
可憐にも浴衣姿の百日紅
夏の夜の星地上には虫の声
迎え火も明るく照らす道しるべ
腰掛けて呼びかう虫の快さ
提灯に気持ちこめての祭りごと
お疲れと物言う前の御鈴かな

2013年9月

終わる夏重なる雨に秋の顔
暑くとも夏の終わりを告げる虫
木を見上げもうおちるかな栗ご飯
滝壺に映る面影清らかに
爽やかな秋晴れなのに夏の雲苺

2013年10月

止まり木に百舌の高鳴き此れいかに
大ぶりの旬に間に合う送る梨
鶺鴒や青空めがけ何思う
秋風を心置きなく感じよう
草木も右に左に秋の風
秋風も枯葉追いかけ戯れる

2013年11月

雨上がり木星きらら夜空かな
緩やかに年賀枚数減らしけり
滾々と夜のしじまに暖をとる

2013年12月

昼下り水面に浮かぶ椛かな
山茶花も和服姿に早変わり
遊歩道音を愉しみ枯れ葉踏む
ぱさぱさとパン粉のような北の雪
木の葉舞掃き清めるる冬の風
深々と首まで浸かる柚子湯かな
弥栄に尊き君の御声かな
年忘れあれも是もと落ち着かず苺
塵埃活け歳活ける命かな
いやさかに尊き君の御声かな
水の音年すぐるるも変わりなし
笑顔には言葉なくても力あり

2012年度俳句

2012年10月~11月

今年米(ことしまい)土鍋の中で宴かな
風香る 薄黄木犀 石の塀
朝もやに 錫上杖ついて 獣道(けものみち)(11/30)
腰をすえ石焼芋に愉快しけれ (11/29)
冷海に映る姿の牡蠣割女 (11/29)
ぱちぱちと蒔きのにおいに戯れる (11/28)
足冷えに重ね靴下夜長かな (11/01)
溜め置きて一夜(ひとや)休めの初氷 (12/1)
白石に思い込めての宮の川 (12/1)
楽しげに紅色(べにいろ)椛の水遊び (12/1)

2012年8月~10月

安岐深し名残惜しくも曼珠沙華
秋刀魚乗せ扇ぐ団扇に捲く煙
秋声に心傾け侘び寂びむ
望み置き胸に輝く赤い羽根
彼方から甘い香りの金木犀
今夜もか見上げ夜空の鰯雲
香手向け心静かに父母に会う
暴れ雲雨戸閉じての月御影
雨上がり動ぜぬ草木苦笑い
鈴虫や庵を囲いひと休み(鈴虫)
朝露に笑みを浮かべる酔芙蓉(すいふよう花)
睦まじくそっと寄り添うゆりの花
今日枯れてじっと我慢のゆりの種
風薫る秋の兆しに寄せる波
夕涼みうちわ扇ぎて蚊をはらふ

2011年度俳句

2011年度分(4件)

春風に装い新た新芽かな
見渡して残る景色の艶やかさ
若芽出で鳥の食事に便乗す
土塊も臭い沸き立つ畑かな

2009年度俳句

2009年8月

大葉揺れ住まう妖精キラキラと
三つ重ねパックに入り持ちが良い
あんころの衣纏うて醍醐味

2009年1月・4月・5月・6月

睦月

明けて歳明るい陽ざし鏡餅
粉雪も風に揺られて初詣
ときめかせドアの前には福袋
懐かしや心に響く手鞠唄
三が日雑煮餅にも箸止める
二夜にて七草粥をすすりけり
肩竦め小寒入りに熱うどん
8雪つもり小豆粥かな小正月
火の柱いぶき打ち上げ合掌す
夢を追いロケット託し進化する

卯月

巣作りの寄せては返すツバメかな

皐月

すくすくと青空覗く竹芽かな
雨の日も巣作り励むコゲラたち
風活きて空に泳ぐは鯉幟

水無月

梅雨らしくにぎわい豊か花の陰
待望の皆既日食雨降るな
鮎釣りも人ごみ分けて苦笑い
さり気なく慎ましやかな花菖蒲
穏やかに照らし示すは初蛍

2008年度俳句

2008年2月(如月)5月(皐月)

キラキラと若葉集う光かな
青空の流れに混じり輪を描く
ひんやりと木陰の道に残り雪
牡丹雪俄かに騒ぎ山静む
如月に初物の掬い清き水
暖かな囲炉裏囲みて芋食べる
ガタゴトと暴れ太鼓の旋風

2007年度俳句

2007年11&12(霜月)(師走)

風靡き森の小枝も風呂上り
初雪も師走の気分プチ斑
年経ちて跡を残さず珊掃い
秋寒の水面に浮かぶ紅葉かな

2007年10月(水無月)

雨音も何時しか消えて安喜心
朝もやに架かる橋にて露一つ
小枝にもうつろい感じ鳥休む
朝早くおねだり願う百舌鳥の声
渋皮を手間隙掛けて栗ご飯
空模様休みになると曇り雲
コタツいれ電源点けずに掛け布団
うとうとと気がつくマウス横走り
樫の実も弾けてポロリ芝の上

2007年9月(長月)

ヤマセミよ装い清く何処に行く
旬ありて秋刀魚食べすぎ脂ぎる
松虫も天露しのぎ一休み
栗の木も右に左に風強し
晴れたかな女心と秋の空
早々とおこげ味出し栗ご飯
風揺らぎ秋の夜長か月明かり
名月や供え揃いに吟味かな
もじもじと空を見上げて雨季長し
残暑にも涼しさありて秋の虫
街灯に秋の温もり集う虫

2007年7・8月(文月・葉月)

見上げては北の方角筋一つ
ささやかな母への想い灯明火
盆明けて尚も残るは暑さなり
海水に温度格差の兆し有り
台風も以前と比べ大きかな

2007年6月(水無月)

天見上げ星空未だか漏れる息
あま上がりむしむし暑く睨めっこ
初月は鮎の解禁糸多し
風まちて何処に飛ぼうか綿帽子
眺めども雲のカーテン星休暇
夜空にて自動点滅蛍かな
谷川に響き渡るはカッコウ鳥

2007年5月(皐月)

隆々と一際目立つ月夜かな
鶺鴒よ巣作り励み高らかに
谷川で河鹿蛙の声比べ
姫竹がご飯と混じり雅かな
山里に雉の心も嬉しそう
凛として微笑み浮かべ花菖蒲
風そよぐ甘い日差しに弾む足
心持ち大地の揺らぎ爽快に
悠々と活きよい余りつい絡む
川原鶸少しはじっとして欲しいもの

2007年4月(卯月)

あぜ道に綺麗に並ぶ蛙かな
風吹きて辺り一新たかに
タンポポも春の気候に面食らう
空を切りよせては反すツバメ達
散歩にて水田の活きも嬉しそう
久しくも翡翠鳥の姿見る
里山に春告げ鳥の谷渡り
春霞目には涙の黄沙かな
花びらがいともにこやかつややかに

2007年3月(弥生)

円らな目今年も無事か若芽たち
歌風が勢い余りバケツ跳ぶ
お萩食べお膳を下げて彼岸明け
西方に一際目立つ宵の星
早いかな春の早足辛夷の芽
風邪薬飲み間違えて父の顔
如何かな寝顔見ながら父の部屋
朝日にて早咲き梅の白き舞
雛壇の雅な色に一目ぼれ
心もち振袖なびく和の心
彼方から風の便りに乗り合わせ
花びらに春の予感が先走り

2007年2月(如月)

土湿り草木の色も歓喜する
湯気たちて春の装い朝の舞
ボンボンと時を知らせて数十年
雀たち朝の沐浴餌ねだる
草陰の淡い光に時忘れ
一早に平家蛍のご挨拶
小雨降り土の湿りも風邪予防
繰り返し整え鳴くも定まらず
豆まきを終えた翌日鳥の餌
風強し雀の羽ももどかしく
足冷えにコタツに入り暫し待つ
水道の冷たさ忘れ湯使わず

2007年1月(睦月)

ストーブに餅置き反し黄粉かな
青年よ元服終えて煙草断つ
一途にも長く思えば邪魔になる
窓越しの日差し目映く大欠伸
望み持ち心新たに初詣
お雑煮を箸で摘まんで引き伸ばす
歳神に壬方位一礼す
休み明け仕事始めに渋々と
鈴の音に遥か昔の言葉聴く
振り返り七草粥に手を合わす
朧気に雲のまにまに月の顔
懐かしき年賀葉書を読み返
凍りつく桶に張しは煮込み汁

2006年度俳句

2006年12月(師走)

キラキラと色とりどりのルミナリエ
初霜の出番遅くは暖冬か
湯豆腐にゆれる湯煙箸つかむ
早々に湯たんぽ包み(くるみ)寝室へ
暖を取り炉明り見つめ手をかざす

2006年11月(霜月)

満天の天頂仰ぎ夢託す
移り行く目まぐるしきはこの世かな
秋深き土の湿りの香り聴く

2006年10月(神無月)

腰をすえ地を潤して足固め
何処かしこ法被姿の子どもたち
猛風に我慢しながら十六夜
押入れをガタゴト開けて衣替え
満天の夜空見上げて立ち止まる
今生に初穂納めし仕え人
青空がこころ和ませ吸う空気
色づきてしおれる枝葉風揺らぐ

2006年9月(長月)

鈴虫や長月知らせ羽こする
止まり木に名残惜しくも渡り鳥
雨降りて日に日に歩む季節かな
合わせ鳴き機(はた)織る姿クツワムシ
ザザザザとよせては返す熊野灘
待ち望み気遣う心高野槙
紀国に明かりを照らす良き知らせ
早く起雲の行く末秋祭り

2006年8月(葉月)

谷水の冷たき流れ足入れる
忙しく忘れ傘見て苦笑い
黒雲に稲妻走り叩き雨
時雨時蝉の会議に止まる足
額汗ちょっと腰掛スイカ割る
寂しくも疎らな人の盆踊り
人知れず慎ましやかに母想う
送り火の想いたくして手を合わす
湯を沸かしソーメン茹でて冷やす水
陽を避けて木陰探しに回る足
朝夕が一際寒い夏姿

2006年7月(文月)

七夕に流す短冊想いいれ
初蝉に夏の予感に額汗
チルチルと巣作り励むイワツバメ
サイダーの溶ける泡粒ぐっと飲む
炎天下葉影に咲くはナスの花
オードブル流しそうめん入れすする
暑くなり団扇片手に昼寝
朝早く汽笛かすかに海霧来たる
賑わいて宮川花火夏祭り
遅きかな雷鳴とどき梅雨明ける
蒸し暑き冷蔵庫開けゴクゴクと
朝早く光り輝く明の星

2006年6月(水無月)

見上げては月夜の霧に夢託す
新緑の香りさわやか道歩く
大変だ予期せぬ雨に靴濡れる
川べりに飛び交い舞うは蛍かな
音も無く明かり点滅いとのどか
おおるりもつくろう羽に藍目立つ
浜辺には大波狙いサーフ待つ
鳥とまり滑らぬ枝に百日紅
見入るも白魚探す鷺白く
笑ってる十薬の花白々と

2006年5月(皐月)

記憶して摘み取る想い勿忘草
石楠花よ笑顔振りまき匆々
雨露に光り輝く藤の花
連休に風にたなびく鯉幟
朝夕に時折鳴くはホトトギス
一段と冴え冴えにては谷渡り
見渡して紫色に藤の花
谷水の活きよいあふれ田潤おす
雨上がり長靴はいて蕨採り
花終わり背丈も伸びて蕗つむぐ

2006年4月(卯月)

満開に春の装いつい見とれ
鶺鴒の機敏さ学び正座する
耕して流れる水の匂い有り
泣き止んで蛙飛び込み波紋呼ぶ
浮ついて何処も彼処も花気分
カラスたち獲物見つけて雉弱る
色白に闇夜に光る桜の木
合唱に賑わう宴蛙たち
艶やかに咲きほころびし紅ツツジ
一列に三つ色並べ咲くスミレ

2006 3月(弥生)

晴れやかに葛湯溶かして一休み

2006年2月(如月)

夢心地話弾みて朝めざむ
山々に梟騒ぎ知らせ雨
愛らしく円らな若芽春を待つ
うたた寝の知らず側にはつけ忘れ
アタフタと仕事に追われ我忘する
山尾根に霧がかかりて神秘かな
積雪に笑顔覗かせ蕗の薹
きさらぎに衣かさねて草木立つ
豪雪の計り知れない怖さかな
ホオジロに暫し見とれるあどけなさ
雨降りて春の予感に深呼吸

2006年1月(睦月)

迎春に 手を合わせる 御来光
百日の 注連飾りより 清き心
人知れず そっと咲かせよ 寒椿
厳冬に重ね着太り雪笑う
晴れた日にあんころ餅の舌鼓
豪雪も春の笑顔に一休み
星たちよ月のしずくに顔隠す
風去りて残す姿の凄まじさ
あたふたと星空仰ぎ白い息
ユラユラと小さな土星くしゃみする
電線に止まり木会議ジョウビタキ

2005年度俳句

2005年12月(師走)

初雪や将軍様の御出座しだ
はじかみておおつもごり(大晦日)の硝子拭き
北風に来る歳神を迎え待つ
うたた寝のすうすうはいる隙間風
寒ごりを桶に汲みたる手水かな
笛吹きて年の思い出懐かしい
一段と襟巻き正し服かさね
偶にはと海鼠摘まみて旬の味
鍋物をコタツ囲みて箸つつく
頬かむり冬の夜空の冬の星
あれも付け之も付けては注連飾り
歳来れば何故か侘しく時の老い

2005年11月(霜月)

年賀買い月日の早さしみじみと
初霜や露も滴る葉っぱかな
解禁日寝ても覚めてもボージョレ
マルス星後をしのびてとぼす色
巣作りに嬉懐かし渡り鳥
白い羽優美に舞うはコサギかな
セキレイよ円らな瞳愛らしく
羽ばたきて悠々自適ピーヒョロリ

2005年10月(神無月)

キラキラと夕日に照らす波模様
夕暮れに思いもかけぬ友できる
読むもよし食べるも良しの日和かな
駆け足で金木犀が過ぎていく
昨日とも今日とも知れず秋の空

2005年9月(長月)

恒例の嵐かき混ぜ去ってゆく
鈴虫や鳴いてはさめて夢の中
星たちに願いこめての望遠鏡
お彼岸に集う親戚夢心地
寝苦しく窓を開けては蚊が入る
さびしげに頭たれては彼岸花
飛び交うはけたたましくも百舌鳥の声

2005年8月(葉月)

幸運なアンドロメダよ永遠に
竪琴よゼウスの使い紅一点
月満ちて虫の声とも逢わせ見る
人知れず木立の中にけものみち
涼風や(すずかぜや)音も静げにさらさらと
節々にかさね歩むは人の道
つややかに熟れた茄子の醍醐味
清涼の流れ葉音にしばし見ゆ
何処と無く満腹したか蝉の声
朝早くめざまし代わり虫の声
一列に思いにふける赤とんぼ

2005年7月(文月・七夕月)

ボーとして桃色ねむの木よ
ひらひらと君に届ける葉書かな
雨露のおおけしことの身動かず
あちこちと気ままに移り蜜集め
かすかにも思い浮かべて蝉の声
谷川に飛び交う姿可憐なり (かわせみの事)
うつろいに神はどこかと想い見る
空見上げ幽玄かすみ天の川
筆もちて染みこむ墨のいと不思議
かなたから 徐々に走るは 雨柱
山道の 木枝ふみふみ すべり打つ
一枚の 葉から落ちるは 白い滴
長靴も 心なしかに 浮き足か
一服に やれやれ座る 湿り気か
白姿 流れ衣の 晴れ間かな
山間に 申し訳なく 頭出す
湿り気も 長く続けば 黴の元
紅色に 生きよいづきて つめきり
笹の葉に短冊添えて川流し

2005年6月(水無月)

近くにてホーケキョウと冴え渡る
見事にもやってくれるは谷渡り
可憐にも天爛漫の花菖蒲
堂々と風にたなびく菖蒲かな

2005年5月(皐月)

誘われて風に飛び乗る陽気かな
遠方の心すともにメール打つ
清らかに早起き鳥の知らせかな
若芽たち大空めがけ乱舞する
草花に群がる翅音大和蜂
なぜ鳴くの ホッペ膨らむ アマガエル
集まりて 籤引きもらい 紙芝居
こしらえに 母のぬくもり おやつかな

2004年度俳句

2004年12月(師走)

久方のお宮参りに神気発つ
忙しなく行き交う路地に落し物
枯葉散る紅色染まり敷き畳
朝もやの流れる水に白椿

2004年11月(霜月)

おのづから 幸せ願い 文送る
大輪の キリリと締まる 菊花展
擦り寄って 仲睦まじく 子連れ鹿
七輪で 煙パタパタ 秋刀魚焼く
ニンマリと グラス傾け まろやかに
朝露に 光り輝き 真珠玉
愛犬の まん丸瞳 癒される
餌求め 田畑徘徊 猿家族

2004年10月(神無月)

白露に 色はにほへど 女郎花
重たげに頭を垂れる柿姿
木犀に銀の花びらにほいかな
鐘の音無常に響く秋の暮れ
塊の黒くどよめき熊手かな
天高く真砂の如く星光る
ポカポカと布団たたいて秋の空
愛らしく円らな花よ百代草
ジューシーに七輪出して秋刀魚焼く
秋雨に明日を託してテント貼り
白無垢に野辺一面が霧模様

2004年9月(長月)

風騒ぎ 天の恵みか 栗拾い
麗しき 笛奏でては 事想う
道端に ハサミふりふり 蟹歩き
母想い お香手向けて 手を合わせ
秋雨の 窓越し明かり 露雫
軒並みに 曼珠沙華 天届く
朝夕の 奏でる声に 耳澄ます
すずむしや 競いあいては 恋結び
サワガニの 迷い歩いて 部屋入る
ムカデたち 約束してよ 神隠し

2004年8月(葉月)

あさがほや 笑顔が絶えぬ 出かけ前
永きにて 心憩いは 百日紅
鳳仙花 はじけてポロリ 音がする
木陰にて 耳を傾け 蝉時雨
谷水に 冷やし浮べる 西瓜網
潤ふも 冷しそうめん 夏涼み

2004年7月(文月)

いにしえに 熊野古道の 蘇生かな
木陰にて 早々励む 蝉の声
葉に見する 丸い目した アマガエル
日の昇り 目陰照らして 遠く見る
山間に 野鳥飛び交い せわしげに

2004年6月(水無月)

アメンボも 溺れもせずに スイスイと
チラホラと 飛び交う羽根の トンボたち
せせらぎに 耳を傾け 安堵感
雫落ち いまだ明けぬと 待ちわびて
久しくも 可憐妖艶 月下花
雨後の 葉音経てては 土馴染む

2004年5月(皐月)

おぼろげに 雨後残し 山霞
田植え過ぎ 野上がり祭り 花が咲く
季節感 飛び返しては 舞う燕
月影に 競い鳴きては あぜ蛙
静まりて 早起き鳥が 木霊する
梟や 止り木宿で 餌探し

2004年4月(卯月)

白無垢に咲き綻びて笑顔かな
爛漫と木々の間に鳥三羽
カタカタと弁当箱の箸の音
新学期思いはつらつ元気良く
遠国で七日間目の安堵感
山々に淡い桜の色景色
慶びて久方ぶりの良き知らせ
言霊に思いたくしてロゴス神

2004年3月(弥生)

あらたかに想いたくして方流し
小さくもはかり知れない底力
群れ成して餌取り木々に猿姿
早春に木の葉雪舞う隠れ里
装いも清らかなりて豊後梅
懐かしき満天の星綺羅やかに
何処からホーホケキョと初音鳥
仕事終え一息ついて茜空
誘われて陽気良きかなコート脱ぐ
今ひとつまだかまだかの塙ごろも
朝日出で白きたなびく焚き火かな
いにしえのみやび残り香清涼と
昇り日に野辺路歩き我返る

2004年 2月(如月)

寒水を棚に献じて頭たれ
春立て母を偲びて回忌終え
慶びに心躍らせ夢うつつ
出帆祈り送りし喪にふける
忌明けの夢見目覚めて新かに
慎ましく寒さし凌ぎて花椿
偶然に姿現し弾むこと
ふと見上げ夜のしじまに円か盆
思い寄せ家路に急ぐ影法師
白紅の枝に止まりし兆しかな
潮風に木々も嬉しくおお欠伸
舞うて降りあれ不思議かな銀世界
合歓木よ郷ごしらえに記念館
出て来ない嬉懐かし贈り物
新たなる日の本昇り紀元節
さすらおの夜の帷を駆け抜けて
あげるより食い気たっぷり蜜の味
貰うより伴に楽しむレストラン
味わうて思いがけない贈り物
感無量学びし友の思いやり
細波の朝日照らされ新たかに
点てて見る嬉し懐かし枝たちて
セピア色漂う芳香まほらかな

2004年1月(睦月)

煌煌と似ては蛍雪粥すする
新玉の福寿願いて雑煮餅
雪舞うて花びら思い摘みたる
山間に心きれいに銀世界
残り餅小豆煮立てて食べなおす
目の疲れブルーベリーを求めたる
憂き節やネットの友よまた一人
朝霜の陽炎ゆれて路傍草
転寝のテレビつけては一寝入り
煮込みては甘酒薄め酔いしれる

2003年度俳句

2003年12月(師走)

ロマノフの謎に包まれ琥珀の間
未だ見ず戦渦に消えた至福の間
一遅れ黄赤色の落ち葉路
過ぎし日に思い寄せての万華鏡
束の間やゆとり欲しきか師走月
ふと我に年賀間違いやり直し
のんびりと炬燵に入り蜜柑かな
待ちわびて心弾ませ封開ける
庭見れば一際目立つ月明かり
備えあれ景気望みてクリスマス
歳の瀬や思いがけない蓬もち

2003年11月(霜月)

あまざかる聞こえし君のかがりもり
雨傘の水滴まとひ飛び跳ねる
未知の国翼広げてはなこさん
わたつみのほのかな光り定めなし
一太刀て気合一声右上がり
軽い紙願いこめてのむずかしさ
篠笛や幽玄山に木霊する
煙りたち棚引く流れ初秋刀魚
夢うつつほのめき浮かび円月
これでもか湯沸し湯気の奮闘気
からくりて茶碗蒸しの茸ひとつ
南天と思い過ぎしは梅もどき
なつかしきサトイモ煮込み母の味
見上げればゆけむり空の宝かな
言葉無き尊い命優りけり
掲示板映える心にウキウキと
コックリとテレビ見つつの満腹か
懐かしきこころ響きてきみの声
手のひらにさらさら落ちる紅葉かな
月曜のドラマコタツでサスペンス
一息の寛ぎタイム蜜柑かな
おそ秋の雲居妙なり旅人かな
まほし人さわやか笑顔満ち足りて
かげろうの浮かぶ間無くてしじまなり
おもいやり黙してみつめ人心
秋雨に左右に揺らぐワイパーか
封緘の思い込めての和紙バサミ
便り在る忘れ形見の琥珀かな
眼差しの濁りなくして晴れ心
待ちわびてコルク捻らむボージョレ
香りたちグラス傾け頷きぬ

2003年9月~10月(長月・神無月)

風そよぐ秋のまにまにコスモスの花
朝目覚め甘い香りの金木犀
ふと見れば木々のこずえに黄色柿
天高く勢いつけて雨蛙
何処其処とあたり見回す神無月
労わりて腹ごしらえの肉餃子
紅色の艶やかさにて木の葉かな
額汗掘り出し物の匂い土
枯葉散るばさらさらさと龍の舞
霧雨のいそいそいそとおでんかな
甲高くひときは目立つ鵙の声
朝目覚め恐竜の姿かな
鈴虫や稲のまにまに泊まりたる
束の間の白き命の月下花
白きにて軒並み並ぶももよぐさ
撫子や(石竹や)秋の七草愛でたかな

2003年1月(睦月)

初春やきりりと締まり第一歩
福袋癒しの初荷おめでたう
夢叶え枕たたきてぐっすりと
福の神恵方向きてや食通ず
新しき息吹通じて郷の顔
山里や変らぬ歳の初日の出
葉書待ち心静かや歳来る
歌心初御香聞き新たなり
寒椿迎え歳来て咲誇る
新しき五穀豊穣事始
床の間や軸の眩さあらたまる
初詣心弾みてお賽銭

2002年度俳句

2002年 10月~12月(神無月~師走)

柴犬のウルトラシーでしめくくり
百舌鳥の声深き森にてこだまする
雪景色心新たや沙羅双樹
甲高く木々のこずえに百舌鳥一羽
さえざえの深き谷間に霧かすむ
師走月てんやわんやの大掃除
まつるともまだかまだかの待望日
ハリーポタ箒手に持ち満足げ
歳末やごちゃまぜ品の烏合なり

2002年 7月~9月(文月~長月)

文月の長い便箋さらさらと
たらたらと汗が滴り気遣うよ
合歓の木に鶯とまり法華経
転んだり躓いたりと忙しい
お見舞いの素敵な言葉有難う
波の音寄せては返す鼓動かな
親友のページ拝見歓喜なり
花の世も徒然なりて楽しげに
貝殻に想いたくして丸くなる
人の世もあの世に通じ御見通し
蝉の声一際高く涼しげに
カキ氷さくさく突付き満腹だ
桃来たり未だか未だかと待ち惚け
ぜんざいの雅な甘さ醍醐味
幾品も切磋琢磨に奥深し
自然体焦らず共に分かち合う
虹色に空美しく良き知らせ
夕立の凄まじきかなゴロゴロと
きりぎりす右往左往の焦りかな
鈴虫や稲の間に泊まりたる
老け行きて稲穂のように広きかな
心海に汚れなくしてはつらつと
野良犬の命からがら餌あさる
人の世も寝て待て暮らす家宝かな
大雨の後に残るは瓦礫かな
大喧嘩たわいもなくておおわらわ
この道は細くて長い神の道
情熱の真っ只中に飛び込んだ
まなざしにキラリと光るあたたかさ
こころざし貫き通せ真の道

テキストのコピーはできません。